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Why MBA:本音

ビジネススクールに来て半年弱が経過。そもそもビジネススクール挑戦を志した時に始まり、その後の受験プロセスを通じてMBAの意義について考察する機会は多かったし、また学校が始まってからも、常に頭のどこかでMBAって意味があるかなあ、と考えてきた。

というのは、僕の場合はそもそもの動機が不純であったからだ。

そもそもの動機:
- MBAホルダーという響きが格好よい
- 仕事しないで済む
- 外国に住める
- 英語を学べる

以上だ。もちろん、スポンサーシップを得るための社内選考や受験願書内では、MBA取得と齟齬の無いようなキャリアゴールを捻り出したし、それを実現するためにはMBAが必須だという理由付けもそれなりに考えたが、はっきり言って全然本心ではない。厳しい受験プロセスの間も、そして実際に入学した今も、上記の4つの動機は変わらない。我ながら、軸がしっかりしている。

ということで、僕のように肩の力が思いっきり抜けていると、(英語の問題だけではなく、)志の高い同級生と話が合わないこともある。日本人在校生を見ても、バックグラウンドも能力も将来の目標もスーパー凄い人ばかりなので、『楽しくのんびり』がモットーの凡人サラリーマンの僕は、はっきり言ってちょっと気圧されることも多い。(逆に、僕は周りの人からエナジーに欠ける人だと思われているだろう。)

そんな僕ではあるが、半年が経過した今、それでもやはり留学してきたよかったなあとつくづく感じている。

特に強調したいのは、自分の時間をたくさん持てるということだ。大学を卒業した後、社会人数年~十数年やって、つまり自分の時間が制約される生活を経験し、その後再び自由な時間を持てるということは何にも代え難い価値がある。留学でもしない限り、1~2年間仕事から離れることの社会的なペナルティは極めて大きいだろう。しかし、MBA留学の場合にはペナルティを受けるどころか、評価してもらえる場合すらあるのだ。

MBAの価値に関しては、キャリアロスになるだとか、(私費の場合には)その金銭的コストが大きすぎるだとか、そういう意見も多いだろう。僕はそれを否定しない。たしかに、MBAに行くことが必ずしもキャリアアップに繋がるかどうか分からないし、(既に良い仕事についているのであれば)キャッシュフローの最大化に繋がるかどうかも疑問だ。現在の経済環境を考えると尚更だ。しかし、必ずしもプラスにならない一方で、それほど大きなマイナスにならないのも事実だと思う。であれば、2年間という好きな時間を手に入れられることの意味は極めて大きいと思うのだ。

そして、(ビジネスのフィールドで)将来大きな目標を持っている人にとっては、ビジネススクールがさらに大きな価値を持つことは言うまでも無い。

ということで、何が言いたいかというと、将来明確なキャリアゴールを持っている人はもちろん、僕のようにそうじゃない人にとっても、ビジネススクールは人生のオプションとして考える価値が極めて高い、そして、ビジネススクールを目指す上で大志は必ずしも必要ないということです。

<こんなことを書いた背景>
コロンビアMBAは9月と1月入学の2制度がある。このたび、1月生が入学してきたが、何と日本人がゼロであった!!(例年は5人程度入学する。)アドミッションによれば、世界で唯一日本人の受験生のみが減少したとのこと。
あー、もったいない。こんなに素晴らしい人生のオプション、そうそう世の中に転がっていませんよ。

by yuzukenzo | 2009-01-26 02:56 | コロンビアビジネススクール  

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