生憎の雨に見舞われたが、これはこれでよい思い出になるねと友人と話した。全学部の学生が参加したのでものすごい人数であり、キャンパスがまるでコンサート会場のようになっていた。
学長が各学部毎に厳かに修了を宣言していき、それに合わせて学生が歓声あげるのだ。その際、エンジニアリングはハンマーの模型、メディカルは手術用手袋を風船みたいに膨らましたもの、法学部は法律書、というように、学生は各学部にゆかりがあるものを振り回すのだが、ビジネススクールは紙幣を振り回していた。事前に何の連絡もなかったが、ほぼ全員なんの躊躇も迷いもなく紙幣をさっと取り出して準備していたので、これはきっと伝統なのだろう。ちなみにコロンビアビジネススクールの前にある巨大オブジェもドルマークを模ったもの。資本主義のアメリカで資本主義を教えるビジネススクールにおいては『お金』が堂々たる象徴なのだ。すごい。
卒業式後には卒業証書を手に入れた。Master of Business Administration。
初めて具体的に志してから6年間が経過したけど、ようやく達成したなあ。同じく卒業した同級生に『僕、MBAホルダーです。』と5回くらい自慢した。やや迷惑そうな顔をされた。
さて、ビジネススクール。僕は自分の人間性が変化するのを実感した2年間であった。
これが日本の会社でサラリーマンをやっていく上でプラスの変化かどうかは分からない。でも、確実に気持ちのよい変化だ。スクールで学んだ知識や理論は忘れるだろうし、英語も鈍るだろうし、遠く離れる友人と再び出会うことも難しいだろう。でも、自分の中で生じたこの変化は簡単には消えない。この歳になり、まだ変化できたこと(それも気持ちの良い方向に)、これはすごく嬉しいことだ。
驚くべきことに、今は仕事復帰がすごく楽しみだ。すごく苦労するだろうけど、それでも楽しみなのだ。こんな気持ちで卒業できるとは夢にも思っていなかった。
ありがとう、CBS。
CBS・・・こんな(C)・ぼくでも(B)・そつぎょうできました(S)。
いやあ、相変わらず冴え渡っているなあ。はっはっは。 <完>
# by yuzukenzo | 2010-05-19 05:48 | コロンビアビジネススクール