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サンパウロ5日目・最終日

ブラジル入り後、5日目はチームプロジェクトの日。
僕のチームはアジア製造企業をテーマとした研究。トヨタ・ソニー・パナソニック等の日本を代表する企業がブラジルでは大変苦戦している一方、サムソン・LG等の韓国企業や日系ではホンダ(オートバイ)・味の素・ヤクルトがブラジルでは頑張っていることから、ブラジルで成功している企業の要因を探り、それを踏まえ、ブラジル進出を検討する上での指針のようなものを起案したいというプロジェクトなのだ。

まず朝一番にJETROのサンパウロ事務所を訪問して有益な情報・資料を頂戴し、昼にはサンパウロ市内のショッピングセンターに行って、日本製品の販売状況を調査した。結論からすると、日系企業の製品がシェアを取れていない要因は、ブランド・品質イメージは良いものの、値段が高すぎることに尽きることが分かった。例えばここではNintendo Wiiの本体が6万5千円、ソフトが1万3千円程度で販売されている。日本・米国の市価の倍以上ではないか。高価格の背景には、税金(関税)、一部の金持ち層のみをターゲットする価格戦略等の理由が考えられるが、今後、中間層の人口が伸びていくであろうことを考えると、本格的な進出を真剣に考える時期だろう。そろそろ日系各社もドーンと大きな工場を建てて、リーズナブルな価格の製品を投入してボリューム増を狙っても良いんじゃないか!と、メンバーと暑苦しく語りながら、開店初日の『すきや』ブラジル1号店で牛丼を食べた。4日連続ステーキの後には、牛丼がスーパーソフトに感じられた。

そして、サンパウロ最終日。
今日は会社訪問3件、そしてリオに移動とやや忙しい日なのだ。訪問した企業は、温室ガスの排出権取引を扱う新興企業、サトウキビ原料のバイオエネルギー会社、最大手ゼネコン企業と三者三様。
どの企業も威勢がよくて圧倒される。高度経済成長期の日本企業もこんな感じだったのかなと想像した。オフィスの施設等は日本企業よりも遥かに豪華であり、米国の超一流企業並みである。また、プレゼンターはみんな英語がすごく上手である。一般市民は全く話すことができないことを考えると、貧富の差のみならず、教育のギャップも大きいことを実感する。(若しくは教育の差が貧富の差を再生産し続けているのか。)

これでサンパウロはおしまい。ニューヨークや東京と似た大都市であったが、ひとつ違うことは人々の優しさ。タクシー運転手、レストランのウェイトレス、ショップの店員、みんな英語は通じないが、非常にフレンドリーだ。お陰で、サンパウロを気持ちよく発つことができた。

次はリオデジャネイロだ!

by yuzukenzo | 2010-03-11 13:38 | 旅行  

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