人気ブログランキング | 話題のタグを見る

アメリカ人考

今日から一週間は中間試験期間。とは言え、この期間は主に一年生の試験が実施され、僕の試験は昨日までの普段の授業中に実施されたので、実質休暇となる。だだし、休暇直後にも、もう一つ試験があり、その試験が75ページ!!という過去最長ケースを対象としたもの。他にもアサイメントの期日が複数あり、それなりに勉強しないといけないけど。

でも、今日はさすがに今学期前半の疲れが溜まり、今学期が始まってほぼ初めて完全オフにした。奥さん・下の子供と一風堂⇒お気に入りのアイス屋さんという貧民グルメコースを周り、日系本屋やサックスフィフスアベニューを冷やかし、夕方は娘を家族みんなで学校に迎えに行き、公園でノンビリとしてきた。一方、同級生の多くは就職活動が佳境を迎え、インタビューの準備に奔走しているようだ。一日でもノンビリできただけ、感謝しないといけない。

さて、すっかり話題が変わるが、最近思うこと。一般的に、日本人はアメリカ人を(日本人と比べると)単純な人達と考えているのではないだろうか。ハリウッドの勧善懲悪系のアクション映画を見たり、アメリカ人の直接的な表現方法を見ているので、そう考えるのも無理ない。ところが、アメリカ人も日本人に対して、同じような印象を持っているのではないかと思うのだ。昨日、日本にも住んでいたことがあるアメリカ人の友人と話をしていたときのこと、僕がお気に入りのドラマの話をすると、その友人が言った。『あのドラマの面白さが分かるの?ああいう皮肉っぽいドラマの面白みって、日本人には理解できないんじゃない?日本のドラマやアニメはもっと単純なストーリーばかりだし。』 

なぜお互いにこのような印象を抱いているのだろうか。
-日本に輸出される米国映画・ドラマ、若しくはアメリカに輸出される日本映画・ドラマ(+アニメ)の内容に偏りがある。(商業的な成功が求められるため、文化の相違に関係なく理解のしやすい単純なものが必然的に多くなる。)
-字幕での意訳プロセスで、やや意味が変わっている。(文化的・語学的に理解しにくい内容は、単純化する方向にて内容が変えられている。)
-単なる表現方法の相違。アメリカ=直接的・やや大げさ/日本=間接的・やや控えめ(でも考えている事は同じ。)

また、仮に日本のワビサビを理解する日本語ペラペラのアメリカ人が居たとしたら、きっと我々はこう思うだろう。『彼は日本に完全に馴染んで、我々の深い心理を理解するに至った。彼はもはや日本人みたいなもんだ。』 でも、それは違うと思うのだ。仮に日本の映画・ドラマ・小説をきちんとすべて英訳してアメリカ人に説明すれば、日本化していなくても、その良さを理解できると思うのだ。
逆も然り。英語ペラペラの日本人はたくさん居るが、彼らがアメリカのドラマの面白みを理解したとしても、アメリカ人は彼らを一般の日本人(=英語のできない)とは違う人たちと考えていると思う。でも、日本人だって、アメリカの映画・ドラマ・小説の内容を意訳せずに、きちんとすべて和訳したとしても、詳しく説明されれば、その面白さ・良さは理解できるはず。

結局のところ、ラングエッジバリアーがこのような誤解を生んでいるのでおり、中身はおんなじ人間ではないかと思うわけです。

by yuzukenzo | 2009-10-22 08:20 | NYライフ  

<< ディナー 秘密 >>