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先入観

人は歳を取って、様々な経験・知識を身に付ければ付けるほど、先入観を捨てることが難しくなる。今日はそんなことを実感した日であった。

今日は、日本人同級生のご家族と一緒にアウトレットへと出かけた。大人数でのちょっとした遠出に娘は大興奮。娘に加えて、奥さんの鼻息までもが密かに荒かったことは、金欠気味の僕としては、ちょっとだけ気がかりであった。

子供の洋服、ちょっとした小物を中心に沢山の買い物をして奥さんは満足そう。(ちなみに僕のものは無し。) 最後に時間が少しあまったので、時間潰しにおもちゃ屋さんへと行った。娘は大興奮して、色々なおもちゃを見た後、最後に赤ちゃんの人形の売り場を発見して物色し始めた。さすがアメリカ、赤ちゃんの人形と一言で言っても、白人の赤ちゃん、黒人の赤ちゃん、大きいのやら、小さいのやらバラエティに富んでいる。赤ちゃんの人形の棚はこんな感じ。

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可愛い赤ちゃんの人形も沢山あったのだが、何故か娘の心を捉えたのはこの人形であった。どことなく、8ヶ月になる息子に似ている。娘は、息子の名前を呼びながら、この人形を可愛がり始めた。そうか姉弟愛か。

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娘はこの人形を大変気に入ったようであり、どうしても欲しいと言う。僕は、この人形の値札を横目で確認し、家計上全く問題が無いことを確認した後に(2ドル80セント!!!安い!)、散々もったいぶった上で、買ってあげた。娘の喜びようはすごく、こんな感じ。

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さて、冒頭の先入観の話に戻ろう。皆さん、どのような名前を可愛いと感じるだろうか。娘は、この人形を可愛がっているうちに、ついには、独自の名前をつけたのだ。その名前とは、、、、『するめ』。。。 最初は聞き間違いかと思ったが、何度確認しても、『するめちゃん』と言う。何故だ、何故イカの干物と同じ名前を。。。しかし、僕はここでハッと気が付いた。娘はするめ自体を見たことがない。多分音の響きだけは、僕と奥さんの会話等から聞いたことがあったのだろう。そして、娘は別の赤ちゃんの人形の『めるちゃん』を持っている。そう、『するめ』と『める』って、どことなくて似ているし、娘にとってはこれが赤ちゃんらしい名前なんだろう。僕ら大人はイカの干物という先入観を持っているため、『するめ』と聞くと、すごく妙な感じがしてしまうが、それが無ければ、もしかしたら、すごく可愛い名前かもしれないのだ。『するめ』って、可愛い名前なんですよ。

夜は、クラスターのパーティがあって参加。この話をクラスターメイトにしたが、理解してもらえなかった。『するめ』というサウンドが持つ感覚を理解しないとこのストーリーは実感できないんだろうな。

by yuzukenzo | 2008-12-13 15:18 | NYライフ  

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